【肝細胞をつくるハーブ】
肝臓を再生させる効果のあるのはマリアアザミやリコリス。
特に化学物質での肝臓機能障害が起きている場合にはおすすめのハーブです。
マシュマロウの根は結腸の運動を楽にし、排便を促します。
サイリウムのさやも便通をよくするので製品に記載されている量を与えてみてください。
肝臓や腎臓、消化器系の機能を維持しながら、免疫機能を強化していくことも大切です。
血液や尿の臨床検査も参考になります。
もし、免疫を刺激する必要があるようなら、エキナセアやアストラガルスを使いましょう。
ウイルス感染や肝臓障害、炎症などで免疫不全になっていたら、リコリスをおすすめします。
【慢性便秘による肝臓や胆のう等のうっ滞】
慢性の便秘で肝臓や胆のうの胆汁がうっ滞したり、機能不全がひどくなったりすることがあります。
胆汁の分泌量が減ったり、固形の排泄物や炎症などで胆のうや胆管がふさがってしまったりすると、消化管は必要な成分が足りなくなって消化ができず、便秘になってしまいます。
たいていの場合、質の悪いタンパク質や脂肪過多が原因で、消化や代謝の効果を下げているのです。
食餌を見直しながら、胆汁の分泌を促し、体内できちんと作用できるようにするために、胆汁分泌促進作用のあるダンデライオンの根やオレゴングレープなどのハーブを使いましょう。
肝機能障害から便秘を引き起こした可能性があるときには、マリアアザミやターメリック、リコリスなどを併用すると、肝臓の細胞を保護し、再生を草苦心します。
またフラックスシードオイルやイブニングプリムローズオイル、ポリジオイルなどに含まれる必須脂肪酸も肝臓の回復に役立ちます。
オイルを使うことで便も柔らかくなり出やすくなります。
【マリアアザミの肝臓保護作用】
薬効がある部位は「種子」です。
アルコールチンキや標準化された粉末抽出物として、カプセル入りを利用します。
挽いた種子から有効成分を抽出するには、高濃度のアルコールが必要です。
したがって、ラベルに「低アルコール」あるいは「アルコールフリー」と表示されているマリアアザミのチンキは疑ってみる必要があります。
マリアアザミは、民間伝承療法として、長い間、単に肝臓用だけではなく、ガンから授乳期の母乳不足に至るまでいろいろな症状に使われてきました。
しかし、もっとも効果ていなのは肝臓を守り、再生する作用です。
含有成分シリマリンがマリアアザミの薬効だといえます。
多くの研究で、シリマリンとその関連成分がタンパク質合成の比率を加速し、損傷を受けた細胞を新しい細胞に入れ替え肝臓の危機的状況を救い、保護していくことがわかっています。
これらの成分は強力な抗酸化剤として作用し、細胞の再生を促進しながら、同時に有毒物質に対する肝細胞の抵抗力を強化していきます。
そもそもは、シリマリンが毒キノコのテングダケによる中毒に有効であることが発見されたのが始まりでした。
毒キノコを食べた後24~48時間以内にシリマリンの静脈注射を打つと、肝細胞を破壊する有毒成分の細胞壁への浸透が抑えられ、肝臓の受けるダメージを最小限に抑えることができるのです。
【アリアアザミの代替えと補助】
肝臓や消化管は常に環境公害や有害な食品などの老廃物にされされ続けており、年と共に衰えていくのは無理もないことです。
肝臓や消化器系の機能を高めるためには、頻繁に代謝能力に応じた食餌に変えていく必要があります。
さらに消化酵素や穏やかな肝臓強壮作用のあるダンデライオンルート(たんぽぽの根)やバードック(ごぼうの根)などを与え、消化や老廃物の排出をよくしておきましょう。
これらのハーブは胆汁や消化酵素の分泌を増やし、排便を促してくれます。
生や乾燥ハーブ、あるいは低アルコールチンキのマシュマロウの根を与えると、抗炎症作用があり、腸の粘膜を保護しながら、腸壁を滑らかにするので排便が楽になります。
フラックスシードやサイリウムのさやも似たような働きをします。
※ペットのためのハーブ大百科…グレゴリー・L・ティルフォード、メアリー・L/ウルフ著書 より抜粋